川久保ジョイ展 Before night falls -夜になるまえに-
Yoi Kawakubo Exhibition
2012年5月30日(水)~6月15日(金)
11:00~18:00(最終日~17:00)
日曜・祝祭日休廊(6月3日・10日)
2010年、中地下会場の暗室の中、うきあがるように咲き乱れる桜の花を魅せてくれた川久保ジョイの
新生堂での2度目の展覧会です。
今回は、昼間でもない夜でもない時間に撮影したシリーズを展示します。昼と夜の間の時間帯のことを
「たそがれどき」と言いますが、古くから日本人は「妖怪や幽霊のでる時間」と恐れその時間を「大禍時(おお
まがとき)」とも呼んでいました。
今回のシリーズではこの「見えそうで見えない」曖昧な時間帯に撮影された作品からは、光と闇の狭間に存在
する目に見えない"何か"をつかみとるようでもあり、あるいは不安定な感覚を焼きつけるかのような不思議な
"時間"が存在しています。
「黄昏時というのは不思議で危うい時間帯です。昼間でもなく、夜でもない時間帯であり、
まるで狭間の世界である遠いLimbo*のような時間帯です。いったんその時間帯に迷い
込んでしまうと、光源のない光が世界を支配し、静けさだけが辺りでざわめきます。」
川久保ジョイ
*Limbo: キリスト教において、地獄と天国の間にあり、これらのいずれにも
行くことのできない霊魂の棲む場所