新生堂 ギャラリー 南青山東京

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2010年5月の展覧会: Lee Yong Soon  白磁月壷(ハクジゲッコ)展

2010年5月12日(水)〜21日(金)
11:00~18:00 (最終日は17:00まで) / 日曜・祝日休廊
(地下一階ギャラリーにて)

協力:通仁(トンイン)オークションギャラリー(Seoul・Korea)

コメント

−線と色彩と自然との調和:至極の純白−

 白磁器は、韓国李朝時代を代表する陶磁器である。李朝磁器の特徴である白磁の純粋なる白さは、兄弟愛、忠誠、誠実、正義、そして奥ゆかしさ、揺るがない節度と気品の美学に裏付けられた、儒教思想に起因する朝鮮民族の美意識に共鳴するものである。
それらを表現すべく、作為的に盛り込まれた自然の流れと比類なき純白が醸し出す美しさは、絶品である。
 古代美術の魅力にとりつかれたLee Yong-soonは、その技を現代に復活させるべく雪白磁の創作を始めた。
 月形の白磁器(白磁月壷)は、Lee氏が古代美術の研究により得た、微細なニュアンスに潜む美意識を大きく反映させた作品である。
 創作の中では、理想とする切れ味のある光沢の追求のために、ありとあらゆる釉薬や粘土を試し、その模索の中で培った知識と経験はすべて、月形白磁の光沢や色に近づけるために活かされている。
 月形白磁の創作はUpdajiという、大きな二つの鉢を一つの大鉢に融合させる技術をなくしてはなしえない技である。たとえば二つの鉢をあわせる際に、この二つの物理特性が理想としているものに近くなければ、火に焼かれ収縮と変形が行われる課程で壊れてしまう。これらの問題を解決するために、壁面の肉厚や口の口径、スロープの形状や高台の高さや比率の研究を重ね、高温の中でも変形せずに割れない比率を導き出された。そして今日、古代白磁機の美しさと見紛うばかりの完成度を現代によみがえらせている。
 Lee Yong-soon氏の白磁は、韓国李朝時代に花開いた高貴な美の神髄を、現代に甦らせてさせている一品なのである。

李龍淳 LeeYongSoon プロフィール

1974年 韓国 沃川(オクチョン)高等学校 卒業
1975年 陶磁修理工例専門家イム・セウォン師事
1981年  古美術品,骨董陶磁作品の復元に従事
1992年  陶磁器入門,朝鮮白磁の復元および白磁再現の研究を行っている。
2008年 個展「白磁月壷展」 (通仁(トンイン)オークションギャラリー,ソウル)
海外招待展 個展「白磁月壷展」(Orientation Gallery,San Francisco・USA)
2009年 個展「白磁月壷展」(通仁(トンイン)オークションギャラリー,ソウル)
個展「白磁月壷展」(通仁(トンイン)オークションギャラリー,ソウル)
2010年 招待展 個展「白磁月壷展」 (蘆原(ノウォン)文化芸術会館,ソウル)

LeeYongSoon 作品集

LeeYongSoon「Moon Jar(中) 」40*40*40 cm
LeeYongSoon「Moon Jar(中)」 30*30*30cm
LeeYongSoon「Moon Jar(小)」 20*20*15cm
LeeYongSoon
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