2019年12月5日(木)~12月20日(金)
11:00~18:00 ( last day ~17:00 )
Closed on Sun,. national holiday.
【1F Gallery】
小山久美子 展 五穀奉納
Kumiko Koyama solo Exhibition
小山久美子は、身近な田園風景に武士が乗った馬や、電信柱の上に兜をかぶったネズミがいるなど、風景は変哲もない田舎の風景なのに、どこか不思議な時間軸や情景をとりこみながら描いています。独学で制作を続けている小山の、その細密で洒落のきいた独特の世界観が審査員に高く評価され、2015年の新生絵画賞展で大賞を受賞しました。
今回は大作を中心に、洒落のきいた小山のパノラマ世界お楽しみいただけたら幸いです。
日本史好きの母親の影響で、歴史小説を読み始め、その影響もあり時代がかった物を作中に描くようになりました。
作品には頻繁に動物を登場させています。特に馬が好きで、武田騎馬隊の逸話には心が躍ります。いわゆる戦国時代や鎌倉時代は馬が登場する名場面が多く好きな時代です。
現代の風景のなかでも、過去の時代の生き物や人々が、彼ららしく動き回る様を想像しながら描いています。
掲載の作品タイトル、「保食命(うけもちのみこと)」は、口から食物を吐き出して創造する神で、神楽の演目にもなっています。舞い手が鼠であったなら、米を吐き出す仕草をすべき場面で、食べてしまうんだろうな...などと、春に他界した白米好きの愛鼠を想いながら描きました。
眷属神という言葉があるように動物は神に近い存在だと思いますが、神であっても行動はいかにも動物くさく、それ故の失敗もするのではないでしょうか。
そんな動物らしさと神性の間に漂う面白みを、今回の展示で表現できたらと思っています。
小山久美子
|略歴|
1983年 埼玉県生まれ
2014年 個展「閑雲野鶴」(space2*3/日本橋)
シェル美術賞 入選
2015年 個展「犬にひかれて暗夜逍遥」(space2*3/日本橋)
ART AWARD NEXT Ⅲ 大賞(東京美術倶楽部)
新生絵画賞展 大賞(新生堂/青山)
2017年 芸術作品に見る首都高展(O美術館)
2018年 個展「雪下出麦」(space2*3/日本橋)
その他、グループ展多数