2020年3月19日(木)~4月3日(金)
11:00~18:00 ( last day ~17:00 )
Closed on Sun,.
【1F Gallery】
外山 諒展
Makoto Toyama Solo Exhibition
外山諒との出会いは、毎年行われている若手作家の登竜門的な展覧会「見参」での会場でした。100名以上のアーティストが集い、沢山の作品が会場中に並ぶなかで、外山の作品は非常に静かな作品だと思ったのが第一印象でした。蝶のほんの一瞬をとらえた、小さくとも力強い命の羽ばたきが画面の中に描かれている作品に魅了され、新生堂賞として選ばせて頂きました。
「バタフライエフェクト」という言葉あります。蝶がはばたく程度の非常に小さな攪乱でも、遠くの場所の気象に影響をあたえるのか?というカオス理論の寓意的な表現言葉ですが、外山が描く蝶の羽ばたきにはこの言葉を連想するような「もしかしたら何かが動くかもしれない」と思わせる強さを感じます。
「蝶が好き」というモチーフに対する愛情ももちろん作用しているのかもしれませんが、それだけではなく、描かれていない余白の部分の情景を鑑賞側の心情にゆだねつつ、蝶が乱舞する先に希望や光のようなものを感じさせてくれるのかもしれません。
今展覧会では、大作から小品まで約15点を展示致します。是非お越しくださいませ。
この世に生まれた生命は全て世界を構成する要因である。それらが生きることによって他の生命に必ず影響を与え、その影響は未来の生命へと伝わっていく。
今この瞬間を生きているということを蝶などの生物を通し表現している。
外山 諒
【略歴】
1994年 愛知県生まれ
2016年 Seed 山種美術館日本画アワード2016 審査員奨励賞
2017年 愛知県立芸術大学日本画専攻 卒業
第7回トリエンナーレ豊橋 星野眞吾賞展 入選
2018年 再興第103回院展 入選
2019年 愛知県立芸術大学大学院美術研究科博士前期課程日本画領域 修了
Seed 山種美術館日本画アワード2019 奨励賞